八ヶ岳高原音楽堂
八ヶ岳連峰の南東斜面の、眺めのよい敷地に建つ音楽堂です。正三角形を基準としたグリッドで構成されたプランで、ふたつのトップライトを持つ勾配屋根が架けられています。屋根は銅板葺きで、山となる部分に棟木を用いず、1枚の銅板を曲げて加工し、シンプルなデザインを実現させています。
ホールとホワイエは、建具を引き込むことができ、開放的な空間となっています。
250名収容のホールです。ステージと客席の配置は変えることができ、さまざまな演奏が可能となります。
ホールの天井を見上げています。天井は木造屋根の小屋組がそのまま見えており、菱形のトップライトが設けられています。
外周部の天井裏を見上げています。屋根は木造で、内部の木造柱と、外周部の六角形の鉄筋コンクリート造の柱と梁によって支えられています。六角形をした鉄筋コンクリート製の柱は、スギ板の型枠を用いて、六角形の角がしっかり出るように注意しながら打設しました。
所在地:長野県南牧村 用途:音楽ホール 建築主:西洋環境開発
設計監理:吉村順三設計事務所 構造:鉄筋コンクリート造 小屋組木造
規模:地上1階 延床面積:1,275.6㎡ 竣工年:1988年