東京都新宿区に建つ28戸の賃貸住宅です。コンクリート打ち放しの箱状の建物が繋がってひとつの棟を構成しています。各住戸の間に通路や中庭が多数設けられているため、外壁の面積が多く、きれいな打ち放し面をつくることが課題となりました。
敷地内には多くの保存樹木があり、それらを残しつつ可能な限りの住戸数をつくる計画だったので、足場やコンクリートミキサー車の配置、コンクリートを打設する手順について入念に計画しました。
ガラス張りのエントランスからダイニングキッチンを眺めます。各部屋はドアがなく連続していて、壁が入るところで床の仕上げが切り替わるので、切り替え部がきれいに見えるように配慮して施工しました。
2階の居室です。住戸はすべてプランが異なるメゾネットであるため、設計図を確認しながら慎重に施工しました。
2階の居室から中庭を眺めます。各住戸は中庭を介して繋がっています。窓枠は外壁とほぼ同じ位置で取り付く設計となっています。
屋上より見た夜景です。各住戸の照明によって敷地の南北2カ所に設けられた通路が浮かび上がります。

所在地：東京都新宿区　用途：賃貸住宅　建築主：北野建設
設計監理：長谷川逸子・建築計画工房　構造：鉄筋コンクリート造
規模：地上2階　地下1階　延床面積：3,557.6㎡　竣工年：2008年